【心電図】分かる!左脚前枝ブロックの心電図
【心電図】分かる!左脚前枝ブロックの心電図

【心電図】分かる!左脚前枝ブロックの心電図

さて、今回も心電図の講義をやっていきましょう。今回は左脚前枝ブロックの心電図です。前枝って何?って人も分かるように、何でこんな心電図所見を示すのか少しずつ説明していきますね。 症例 77歳男性 泌尿器科入院 あなたが病棟で入院患者さんの定期

以前の講義で刺激伝導系は洞房結節→房室結節→ヒス束→左脚・右脚→プルキンエ線維→心筋と電気信号を伝える経路であると説明してきましたが、その左脚の部分が細かく言うと、左脚→前枝・後枝に分かれていきます左脚前枝後枝に比べて細長く、大動脈弁近くを走行し左室前壁を左へ進みます。一方、左脚後枝は心室中隔から後乳頭筋に向かい、さらに左心室心内膜下に広がります。左脚前枝と後枝は先端がプルキンエ線維でお互いが交通しています。

左脚前枝は左前下行枝によって血流を得ている一方、後枝は右冠動脈と左回旋枝動脈によって血流を得ています。

ここまでみてくると、細長くて、血液を一本の動脈によって得ている左脚前枝のほうが障害を受けやすいことが分かります。

左脚前枝ブロックの心電図は、どうしてこんな心電図?

①電気信号が左脚後枝を通って、下壁中隔へ ②心内膜から心外膜へ電気信号が伝わる

さて、この心尖部の心内膜から心外膜へ伝わっていく心筋の興奮を心電図で見てみると、どのように見えるでしょうか?まず、下から見た場合について考えてみましょう。下から見た誘導は、Ⅱ、Ⅲ、aVFでしたね。心臓の下から見ると、この心内膜から心外膜へ流れる電気は、足元に向かってくる方向に流れるので、Ⅱ、Ⅲ、aVFでは小さなR波として記録されます。

またこの電気の流れを、心臓を横からみる誘導(Ⅰ、aVL)からみてみましょう。横から見ると離れていく方向に電気信号が流れます。そのため、Ⅰ、aVL誘導では小さなQ波がみられます。

③電気信号が、プルキンエ線維を通って、左心室前壁や上部に伝わる ④電気信号が伝わったところから心筋が興奮する

では、そのプルキンエ線維を通じて順々に心筋が興奮していくのは、心電図上ではどのように観察されるでしょうか?心臓を下から見た誘導(Ⅱ、Ⅲ、aVF)で考えてみましょう。その電気信号の流れは心臓を下から見た場合には、遠ざかっていくようにみえます。このため、Ⅱ、Ⅲ、aVF誘導では深いS波として記録されます。また正常な刺激伝導系を通っているわけではないので、QRSの幅が広くなります。

一方、心臓を側面から見た誘導(Ⅰ、aVL)では、どうでしょうか?この電気信号の流れは、側方に向かっていく流れなので、Ⅰ、aVL誘導では高くて幅の広いR波として記録されます。刺激伝導系を正常に通ったのではないので、こちらもQRS波の幅が広く、特にaVLでR波のピークで45msより遅くなります(小さな1㎜マスが40ms)。

左軸偏位の理由

追加問題:左脚前枝ブロック+心房細動

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福井大学附属病院 救急部 助教 救急専門医 医師 医学博士 バンクーバーで留学した後は、 福井で田舎ライフ満喫中! 一緒に福井で働こう!