【国文法】助動詞① 下一段型~れる・られる・せる・させる~
今回の記事から助動詞個々の解説を始めていきます。最初は「れる」「られる」と「せる」「させる」の4つ。いずれも下一段活用と同じ型の助動詞です。それぞれ覚えるべきポイントと「差がつく例題」で解説しています。
◆「れる」「られる」⇒意味は 『受身』『可能』『自発・『尊敬』 。各言葉の意味、特に『自発』に注意する。⇒「れる」と「られる」の違いは接続。 五段とサ変につく「れる」、上一段・下一段・サ変につく「られる」 ◆「せる」「させる」⇒意味は 『使役』 。使役とは 何かを使って動作を行わせること 。⇒「せる」と「させる」の違いは接続。※ 「れる」「られる」の使い分けと「せる」「させる」の使い分けは一緒 。
助動詞「れる」「られる」
「れる」「られる」の活用 基本形未然形連用形終止形連体形仮定形命令形意味接続れるれれれるれるれれれろれよ受身五段・サ変の未然形られるられられられるられるられれられろられよ受身上一段・下一段・カ変の未然形れるれれれるれるれれ○可能自発尊敬五段・サ変の未然形られるられられられるられるられれ○可能自発尊敬上一段・下一段・カ変の未然形 1.「れる」「られる」の4つの意味1.受け身(他からある動作を受ける) ⇒たけし君におこら れる 。2.可能(「~することができる」の意) ⇒まさお先生は国語以外も少し教え られる 。3.自発(「自然と…なる」の意) ⇒テストの結果が心配さ れる 。4.尊敬(尊敬の気持ちを表す) ⇒校長先生が話さ れる 。
「自発」とは、自分が意識していなくても自然とそうなってしまうという意味で、主に気持ちに関する言葉の下に付きます 。「心配される」「案じられる」など。「(結果が)待たれる」などという使い方もあります。
2.「れる」「られる」の接続「れる」→五段活用とサ行変格活用につく「られる」→上一段活用、下一段活用、カ行変格活用につく
次の例文の傍線部から助動詞の身を抜き出しなさい。助動詞がない場合は「なし」と答えなさい。例1)彼の発言なら、 信じられる 。例2)先生がこちらに来 られる 。例3)10分あれば 食べられる 。例4)スリに財布を取 られる 。例5)朝早く 起きれる 。
次の例文の傍線部から助動詞の身を抜き出しなさい。助動詞がない場合は「なし」と答えなさい。例1)彼の発言なら、信じ/ られる 。 ⇒「信じ」は上一段活用。「られる」は可能の助動詞。例2)先生がこちらに来/ られる 。 ⇒「来」はカ行変格活用。「られる」は尊敬の助動詞。例3)10分あれば食べ/ られる 。 ⇒「食べ」は下一段活用。「られる」は可能の助動詞。例4)スリに財布を取ら/ れる 。 ⇒「取ら」は五段活用。「れる」は受身の助動詞。例5)朝早く起きれる。 ⇒「起き」は上一段活用のため、本来は「起きられる」と「られる」をつけるべき。「起きれる」は「ら」がないので「 ら抜き言葉 」と呼ばれる。
助動詞「せる」と「させる」
1.「せる」「させる」の活用 基本形未然形連用形終止形連体形仮定形命令形意味接続せるせせせるせるせれせろせよ使役五段・サ変の未然形させるさせさせさせるさせるさせれさせろさせよ使役上一段・下一段・カ変の未然形 2.「せる」「させる」の意味1.使役(しえき)…「何かを使って動作をさせる」という意味 ⇒彼氏に荷物を持た せる 。 ⇒少し早めに来 させる 。
3.「せる」「させる」の接続「せる」→五段活用とサ行変格活用につく「させる」→上一段活用、下一段活用、カ行変格活用につく
次のア~オの中から、使役の助動詞を一つ選びなさい。ア、子供に服を着 せる 。イ、テストの答案を親に見 せる 。ウ、ごみを端に寄 せる 。エ、紙飛行機を遠くまで飛ば せる 。オ、赤ちゃんに音楽を聞か せる 。
次のア~オの中から、使役の助動詞を一つ選びなさい。ア、子供に服を着 せる 。⇒「着」は上一段活用なので、使役の助動詞の場合は「させる」がついて「 着させる 」とならないといけない。この場合は「着せる」という下一段活用動詞で、 使役の意味はない 。
イ、テストの答案を親に見 せる 。⇒「見」は上一段活用なので、使役の助動詞の場合は「させる」がついて「 見させる 」とならないといけない。この場合は「見せる」という下地段活用動詞で、 使役の意味はない 。
ウ、ごみを端に寄 せる 。⇒「寄せる」はただの 下一段活用動詞 。 使役の意味はない 。
エ、紙飛行機を遠くまで飛ば せる 。⇒「飛ばせる」は「飛ばすことができる」という意味の 可能動詞 。 使役の意味はない
オ、赤ちゃんに音楽を聞か せる 。⇒「聞か」は「聞く」の未然形。使役の助動詞は「セル」が来るはずなので「 聞かせる 」は使役でOK。
よって、正解は「 オ 」となります。
言葉を一つ一つ大事にすると読解力も上がります。 丁寧に言葉を扱う習慣を文法の学習を通じて身につけることが大事 です。
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