原生生物界って何?特徴や生物例についても現役理系学生がわかりやすく解説
「2界説」は、1735年に分類学の父とも呼ばれる、カール・フォン・リンネによって提唱された説です。生物の運動性の有無によって、「動物界」と「植物界」に分けました。今では別グループに属している藻類や細菌類は、当時、植物界に分類されていたのです。また、変形菌やミドリムシなど動物と植物の両方の性質を持ち合わせる単細胞生物は、動物界と植物界のどちらにも属していたそうですよ。このように2界説では、分類が困難な生物もいました。
3界説image by Study-Z編集部
「3界説」は生物学者であるエルンスト・ヘッケルが1878年に発表した説です。動物界と植物界に加えて、新たに「原生生物界」というグループを作りました。原生生物界には、2界説で動物界と植物界のどちらにも属する単細胞生物が属するとしたのです。
4界説image by Study-Z編集部
細菌の細胞の構造を詳しく観察されるようになったことから、生物には細菌のように、核を持たない「原核生物」の存在が明らかになりました。この原核生物を1938年にハーバート・コープランドが「モネラ界」に分類したのです。
ほかにも、植物界に分類されていた一部の藻類や菌類を原生生物界に加えるようにと提案しました。
5界説image by Study-Z編集部
1969年にロバート・ホイタッカーにより、新たに「菌界」というグループを加えました。この分類方法は生物の栄養生産に着目した方法です。多細胞で独立栄養生物を植物界に、多細胞で従属生物を動物界、多細胞で腐食栄養生物(分解者)を菌界に属すると定めました。
原生生物界:従属栄養
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1. 原生動物image by iStockphoto
原生動物は1個の細胞から分裂や出芽によって繁殖。原生動物は、さらに繊毛虫類(せんもうちゅうるい)、鞭毛虫類(べんもうちゅうるい)、根足虫類(こんそくちゅうるい)、胞子虫類(ほうしちゅうるい)に分けられます。それぞれの代表種は以下の通りです。
繊毛虫類:ゾウリムシ、ツリガネムシ鞭毛虫類:トリパノソーマ根足虫類:アメーバ胞子虫類:マラリア原虫
2. 粘菌類粘菌類は運動性がありながら胞子によって繁殖する生物です。粘菌類はさらに細胞性粘菌類と変形菌類に分類されます。それぞれの代表種は以下の通りです。
細胞性粘菌類:タマホコリカビ変形菌類:ムラサキホコリ、ケホコリ
3. 卵菌類卵菌類は尾型と羽型の鞭毛を1本ずつ持ち合わせた生物です。代表種としてミズカビやワタカビが挙げられます。
原生生物界:独立栄養
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原生生物界で独立栄養の生物は全て藻類に当たります。2界説や3界説では藻類は植物界に分類されていました。しかし、現代の生物の分類で主流になっている5界説では、植物界に分類されるのは共通の祖先である緑藻から派生した「コケ植物」、「シダ植物」、「種子植物」の陸上植物のみとなりました。そのため、藻類は植物界の生物と異なる祖先から派生したことになるので、植物界ではなく、原生生物界に分類されることになったのです。
1. 紅藻類紅藻類は光合成色素としてクロロフィルaやフィコエリトリンを持っています。紅藻類の生物はほとんどが多細胞生物です。代表種として、海水で生息するアサクサノリやテングサ、淡水で生息するカワモズクやチスジノリなどがいます。
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