多摩川物語 ドリアン助川
多摩川物語 ドリアン助川 ポプラ文庫 電子書籍 多摩川沿いに住むごく普通の人々の,誰もがみんな抱えている鬱屈,悩みをそっと拾い上げて,ちょっとだけ救ってくれる,切なくて心温まる8つの連作短編です。わかりやすい言葉で繊細な感情が表現されて,気が付かないくらいにそっと優しく背中を押してくれるのです。抱えている問題が解決するわけではないけれど,気持ちが少しでも前向きになれば,明日からまた生きていけると思わせてくれました。 連作短編で主人公はそれぞれ別でも,他の話に登場人物としてちらっと出てきたりするのがうれしいのです。そして,なにより私がうれしかったのは,多摩川という場所です。舞台は府中や調布周辺で…
農家に嫁いで黙々と働く雅代が開いた野菜の無人販売所に「黒猫のミーコ」が住みついた。古書店で働く洋平が古本を引き取りに行く家には「三姉妹」が住んでいた。五年生の克之は両親の不仲をだれにも言えないでいたが,親友のマル君と見たホタルの「明滅」が気持ちを変えてくれた。映画撮影所の小道具係の隆之は仕事上のトラブルで行き詰っていたが,仲間たちの「本番、スタート」に励まされた。中学二年の雅之は「台風のあとで」河川敷に住むバンさんと出会って,描いている絵にアドバイスを受けた。さびれてしまった大幸運食堂のオーナー継治が苦し紛れに作った「花丼」の起死回生。シングルファーザーとシングルマザーの二つの家族の出会いを描く「越冬」。一人暮らしの末に亡くなった母の部屋を片付ける良美が「月明かりの夜に」聞いた遺品のカセットテープ。巻末の詩にうっかり涙しました。
心淋し川 西條奈加 集英社文庫 電子書籍 連作短編の時代小説。5…
シネマコンプレックス 畑野智美 光文社文庫 電子書籍 東京近郊…
海と山のオムレツ カルミネ・アバーテ 関口英子訳 新潮クレスト…
新参者 東野圭吾 講談社 2009年 1680円 図書館での予約数500以…
茗荷谷の猫 木内昇 平凡社 2008年 1400円 何処かの書評で見かけ…