【行き行きて倒れ伏すとも萩の原】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞・作者など徹底解説!!
【行き行きて倒れ伏すとも萩の原】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞・作者など徹底解説!!

【行き行きて倒れ伏すとも萩の原】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞・作者など徹底解説!!

五・七・五のわずか十七音に心情や風景を詠みこむ「俳句」。 夏休みや冬休みの宿題で、取り組んでいる方も多いのではないでしょうか。 今回は、有名俳句のひとつという句を紹介していきます。 行き行きて

五・七・五の十七音に四季を織り込み、心情や風景を表現する「俳句」。 そのなかでも、の俳句は有名です。国語の授業でおなじみの方も多いかもしれません。 昭和16年の時代の国語の教科書を買った!すごい、昔の人はこれで勉強していたんだ、 なんとも不思議な感覚。 さっそく「奥の細道」から📖.

この句は、元禄 2 年 8 月 5 日、 6 日に詠まれました。「曾良との別れ」と題して、芭蕉はこのときのことを書いています。

弟子の河合曾良は、現在の石川県加賀市の山中温泉で、長旅の疲れからか、お腹を壊してしまい、 体調を悪化させてしまいます。

体調が悪化しながら、もしどこかで力尽きて野垂れ死にをしてしまうかもしれない。しかし、行きついた先が萩の花が咲く野原であれば思い残すことはない、という 河合曾良の覚悟が表れた句 です。

「行き行きて倒れ伏すとも萩の原」の表現技法

「萩の原」の体言止め

体言止めは、 句の終わりを名詞や代名詞などの体言で止める技法 です。

「萩の原」の名詞で体言止めすることによって、「萩の原であれば本望だ」という 曾良の思いがより強調されている ようにも感じます。

句切れなし

この句には、切れ字や区切れはありませんので、 「句切れなし」 です。

「行き行きて倒れ伏すとも萩の原」の鑑賞文

昔は現在のように、交通機関やインフラが整備されておらず、 旅は命がけのもの でした。

最後まで松尾芭蕉とともに旅をしていたかった、そうした 曾良の無念な思い、悔しく思う気持ち も読み取れるかもしれません。

4か月にも及ぶ、芭蕉と曾良の 2 人での旅は終わりを迎えましたが、曾良はずっと芭蕉を心配していたようです。

曾良は「おくのほそ道」でもたくさんの句を詠んでいますが、そのなかでもこの句は、 曾良の気持ちがよく表れている と言われています。

もう 2 度と会うことのない俳句の師である芭蕉へ、別れとそして自分が途中で死んでしまうかもしれないけれども、心配しないでほしい、そういった思いも込めているのではないでしょうか。

芭蕉も曾良のことを心配し、 師弟の絆 も感じられます。

実は曾良は、 「いづくにか倒れ伏すとも萩の原」 という句を詠んでいました。

「行き行きて倒れ伏すとも萩の原」の補足情報

『猿蓑』での描写

『おくのほそ道』に収録されている俳句は、 『猿蓑(さるみの)』 など先に刊行されている歌集に推敲前のものが載っていたり、前詞が書いてあったりします。

曾良の「行き行きて」の俳句の推敲前が 「いづくにか たふれ臥とも 萩の原」 であることは前述の通りですが、この句にも前詞が付いていました。

「元禄二年翁に供せられて、みちのく より三越路にかかり行脚しけるに、 かがの國にていたはり侍りて、いせ まで先達けるとて」

この「いたはり」を「苦労する」と取るか「休養する」と取るかに寄りますが、芭蕉一行は山中温泉で休養を取っているため、 「休養」という意味に取りました。

また、芭蕉の病気だったのではないかという説についても、『曾良旅日記』にも 2 人が別れるこの句の前詞にも書かれていないため、 何か事情があったのではないか と考えられます。

「いづくにか」と「行き行きて」

推敲前の「いづくにか」の句は、 とある和歌の本歌取りである と考えられています。

「いづくにか ねぶりねぶりて 倒れ伏さむと 思ふ悲しき 道芝の露」西行法師

この和歌には「いづくにか」という共通したフレーズのほかに、 「倒れ伏さむ」 という言葉もあります。

曾良はどのような道を通ったか?

曾良は加賀国から伊勢へと向かいましたが、この時代に岐阜の山々を ショートカットできる道はありません。

芭蕉と曾良が歩いてきたのは、現在の青森から日本海側を通り、新潟、親不知と呼ばれる難所、遊女との一幕を詠んだ市振、金沢と続き、関ヶ原へと続く 「北国街道」 だったでしょう。

作者「松尾芭蕉」と弟子「河合曾良」の生涯を簡単にご紹介!

江戸に出て神道を学んでいましたが、 1685 年頃に芭蕉に入門したとされています。

芭蕉は、 46 歳の時に曾良を伴い 江戸 を発ち、 東北 から 北陸 を経て 美濃国 の 大垣 までを巡った旅を記しました。これが紀行文『おくのほそ道』です。同行した曾良も「曾良旅日記」という記録を残していました。

芭蕉は「おくのほそ道」の旅から戻り、大津、京都、故郷の伊賀上野などあちこちに住みました。 1694 年、旅の途中大阪にて体調を崩し 51 歳にて死去しました。

曾良は芭蕉が亡くなった当時、幕府の仕事に従事していました。 1710 年 5 月、幕府の仕事で赴いた壱岐にて 61 歳にて亡くなりました。

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  • 1 「行き行きて倒れ伏すとも萩の原」の俳句の季語や意味・詠まれた背景
    • 1.1 季語
    • 1.2 意味
    • 1.3 この句が詠まれた背景
    • 2.1 「萩の原」の体言止め
    • 2.2 句切れなし
    • 4.1 『猿蓑』での描写
    • 4.2 「いづくにか」と「行き行きて」
    • 4.3 曾良はどのような道を通ったか?

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