映画「チャンス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画『チャンス』のネタバレあらすじ結末と感想。チャンスの紹介:1979年アメリカ映画。ポーランド出身の小説家ジャージ・コジンスキー原作、脚本の作品。愚直な庭師チャンスがひょんなことから英雄として祭り上げられていく様を、現代社会や政治への痛烈な風刺を込めて描いた異色のコメディ映画です。 監督:ハル・アシュ…1page
チャンスの紹介:1979年アメリカ映画。ポーランド出身の小説家ジャージ・コジンスキー原作、脚本の作品。愚直な庭師チャンスがひょんなことから英雄として祭り上げられていく様を、現代社会や政治への痛烈な風刺を込めて描いた異色のコメディ映画です。 監督:ハル・アシュビー 出演者:ピーター・セラーズ(チャンス)、シャーリー・マクレーン(イブ・ランド)、メルヴィン・ダグラス(ベンジャミン・ターンブル・ランド)、ジャック・ウォーデン(大統領)、リチャード・ダイサート(ロバート・アレンビー)、ほか
映画「チャンス」解説
チャンスのネタバレあらすじ:起 チャンスのネタバレあらすじ:承 チャンスのネタバレあらすじ:転 チャンスの結末「チャンス」感想・レビュー
- ブルックナーの9番さんの感想
【可笑しくも哀しい大人達のメルヘン】………〈映画史に燦然と輝く珠玉の名画〉 我欲に囚われず、自己主張をせず、嫌味を言ったり、愚痴や泣き言も言わず、感情的になったり、罵詈雑言を浴びせたりもしない ……… かように「無欲な人間ほど厄介で手ごわいものはない」のである。 …… そしてまた「沈黙は金 雄弁は銀」とも言う。 正にチャンスは寡黙で欲の無い「超人か聖人のような」ピュアで透明な存在なのだ。 まるで「ツァラトゥストラ」のような …… かつて民俗学者の柳田國男は「7歳までの子供は神である」と言っていた。 柳田 曰く …「七歳までは神のうち」 一介の庭師として閉ざされた空間の中で、ほぼ「無菌状態」で過ごしたチャンスの魂もまた「7歳児の無垢」のままだったのである。 それに引き換え、チャンスを取り巻く人々は …「大富豪のフィクサー」「政財界の大物」「資産家のセレブ」「メディアの大立者」などなど … いずれも「海千山千」の強者(つわもの)ばかり … 。 権力も財力もある人間は概ね「日常のマンネリズム」には辟易しているものだ。 そこへ「ある日突然サンタクロース」が現れた!…… チャンスは暇を持て余すセレブにとっては ……「聖人のサンタ」か … はたまた「超人で哲学者のツァラトゥストラ」だったのである。 セレブたちは「多弁で饒舌な俗物」や「狡猾な詐欺師」には「ウンザリ」していたのだ。 この作品が非凡で傑出している点は … 決してチャンスを滑稽な「道化師」としては描かず …… 最後までチャンスを「謎めいた存在」として、セレブたちの「羨望の的/カリスマ」として見事に描いてみせた所にある。 この映画でチャンスを演じた「千両役者のピーター・セラーズ」が本領を発揮して「一世一代の名演」をみせてくれた …… 生粋の英国人としての「端正でノーブル」な佇まいがセラーズの真骨頂。 セラーズがチャンスを演じたことでこの作品が成立しているのだ …… もしもピーター・セラーズがいなかったなら「チャンス」はきっと「凡作か失敗作」に終わっただろう。 そしてまたシャーリー・マクレーンの功績も大きい。 ハリウッドの数多の傑作・名作映画に出演してきた「最も偉大なる女優」も真価を発揮した。 シャーリーこそは大豪邸が似合う「真にゴージャスな女」なのである。 とびっきり「セクシーで可愛くてコケティッシュ」なシャーリーの魅力がいっぱい! 生来のコメディアンであるシャーリーは、セレブを演じても「嫌味がなく」 女給や娼婦を演じても「下品にならない」……… シャーリーはつねに「シャーリー」なのだ。 映画ファンに「夢をいっぱい与えてくれる」稀有な存在が「シャーリー・マクレーン」なのである。 この作品の素晴らしさは「まだまだいっぱい」… ある。 「ウィットに富んだ大人の会話」や「皮肉/風刺/ブラックユーモア/暗喩」などなど ……… チャンスをめぐって「大きな勘違い」をして … 子供がサンタを信じるように … 疲弊したセレブたちもまた「魔法の夢を叶えようとした!」 これはそう言う「可笑しくも哀しい大人達のメルヘン」なのである。 ラストシーンのチャンス/セラーズの後姿が「神々しく愛しく … 」 これこそは正に〈映画史上屈指〉の【名場面中の名場面】なのである。