ネットで知り合った相手に会おうとしているあなたの防犯基礎知識
ネットで知り合った相手に会おうとしているあなたの防犯基礎知識

ネットで知り合った相手に会おうとしているあなたの防犯基礎知識

ネット上で知り合った相手と会おうとしている人に向け、犯罪者の見破り方、脅されたり犯罪に遭ってしまった場合の安全策を解説しました。

結論を先に言ってしまうと、上のようないかなるケースであれ、ネット上の友達とは「”リアル”では会わない」が基本かつ大前提です。「高校生がネット上の友達に会いに行ったら相手が実は大人の変質者で――」みたいな話はどこかしらで聞いたことがあるのではないでしょうか? たとえネット上では無害に見えたとしても、現実はそうなのです。私からもう一言加えておくなら、こうした被害に遭った人の多くは、家庭での暴力に耐えかね、着の身着のままで家出を考えているような未成年者。「まさに自分がそう……」とドキッとした読者もいるでしょう。

未成年者だけでなく大人も犯罪者のターゲット 絶えない「オフ会」でのトラブル
  • お金をとられた(「会費」などの名目で払わされるケースもある)
  • 身分証など、個人情報が書かれたものを盗まれた
  • 連絡先を教えたら、後で個人情報を流されたり、脅迫されたりした
  • 暴行・性犯罪に遭ってしまった
  • グループが別れた後、二人きりになったところで犯罪に遭ってしまった

成人で、一般常識が身に付いており、自分の判断力にある程度自信があるからこそ、「まさか自分に限って」と油断してしまう――そんな可能性はなきにしもあらず。あなたの年齢に関わらず、ネット上の知り合いには”リアル”では会わず、「オフ会」には最初から行かないのが賢明です。

闇バイト組織が狙っているターゲット

ネット上で危険人物を見分けるポイント

やりとりの最終段階に金、勧誘、わいせつ目的が……

犯罪者の行為は、必ず犯罪利益につながっています。金、犯罪グループへの勧誘、わいせつ目的などです。

ネットでは信頼おけて優しいが、あなたを逃げられなくしたとたんに態度豹変 ウソを見破るには「利益」に注目するのがポイント 犯罪者がよく言うこと・持ちかけてくることの具体例
  • 高級なネックレスを買わないかと持ちかけられた。→金目当てです。または、芸能事務所のスカウトだと名乗る人物が「これからの仕事に必要だから」などと言って物を買わせ、それを境に連絡が取れなくなるといった例も。詐欺なので、警察に相談を。
  • 一般社会では手に入らないもの(薬物など)を売ってあげると言われた。→金目的で、犯罪組織への勧誘を兼ねている可能性大。まちがいなく犯罪者。危険!
  • 一般社会では誰もやってくれないことをやってあげると請け負ってくれた(「自殺を助けてあげる」など)。→相手が犯罪者でないことが現実的にあり得ません。まともな人は、あなたの主観だけでなく、様々な状況や条件を考えて行動します。一般社会のまともな人がやらないことをやると申し出てきた相手が、あなたの期待に添うような人物だということは絶対にありえません。危険!
  • バイトを紹介してくれるらしい。→詐欺グループ、犯罪組織、アダルト産業などへの勧誘につながっています。あなたを働かせるわけですから、つまりは金目当てということ。親切心ではありません。危険!
  • 泊めてあげるよ。→危険! 犯罪(とりわけ性犯罪)の危険度マックス。絶対に行ってはダメ!
闇バイト求人の特徴と具体例
  • 「高額案件」「高額バイト」などの文言=高収入を強調する。短期間で高収入が得られると謳う場合もある。
  • 「即日即金」「即日バイト」などの文言=お金が即日に支払われることを強調する。
  • 「運びの仕事」「ドライバー」「送迎」「書類運搬」「荷物を運ぶ仕事」など=簡単な仕事であると強調する。楽な仕事だと強調することもある。
  • 「ホワイト案件」「ホワイトな仕事」=違法ではないことを強調する。

警察によれば、闇バイト募集に使われたSNSは大部分がX(旧Twitter)だということです。

  • 要 普通免許、簡単な運びの仕事、ホワイトな仕事、高収入
  • 即金5万円、運びの仕事
  • ホワイトな高額案件あります
  • 深夜に人を運んでください。報酬5万円
  • 即日払いのバイトがあります
  • 高額案件、タクシー業務、書類運搬、受け取り、日給5万円から
  • 高額収入の引越しバイトの募集

こういう投稿やDMでは、最初はX(旧Twitter)を筆頭に有名なSNSが使われるのですが、多くの場合、Signal(シグナル)やTelegram(テレグラム)などのアプリを使うよう指示が来ます。なので、別のアプリに誘われた、特に「Signal(シグナル)」「Telegram(テレグラム)」が話に出てきたら、まちがいなく闇バイトです。危険!

「会ったけど全然平気だった」と言っていた人の実際 一般社会から切り離すように誘導されているかも……?

上で紹介した例と深く関連して、犯罪者は、あなたが一人で会いに来るよう仕向けるなど、あなたを世間から切り離すよう誘導しがちです。なぜなら彼らが最も恐れることは、どこかで話が警察の耳に入ってしまうこと。あなたに後ろ盾がいては困るからです。

SNSが闇バイト組織にとって都合いい理由も「一対一の閉鎖性」 気持ちが熱くなっていませんか?

このような特性があるので、もしネット上でのやりとりから「この人は平気だろう」で気持ちで固まりかけているなら、信用に足らないような人物への信用が一気にふくれあがっていないか、いったん頭を冷やして考えることを勧めます。何につけても、人は急いでいるとき判断を誤りやすいですよね。取り返しのつかない失敗を避けるためには、立ち止まり、ひと呼吸おくのが効果的です。

ネット上の相手に個人情報は教えない!

そして大事なポイントは、住所や電話番号、メールアドレスなど個人情報は教えないこと。これはネットの利用全体でいえる鉄則です。

特に最近の闇バイト組織は、あなたの氏名や顔写真、家族の個人情報をつかむことで、脅迫し、隷属させようとしてきます。彼らは画面上では「アルバイトを始めるための登録」などともっともらしいことを言うのですが、引いた目で見れば「個人情報をネット/アプリで送信させる」ということ自体おかしいです。ネットでは、一度送信してしまったものは二度と手元に戻せません。「送信」や「登録」を押す前に必ず思いとどまりましょう。

あやしいと感じた時の安全策

相手との関係を断ち切る方法

まずは返信をやめる。無視しているうちにからんでこなくなればそれでよし。SNSだったらブロック機能がありますし、アカウントを削除すれば相手は二度とあなたを探せません。もしネット上でのやり取りだけでまだ直接会ってはいない、個人情報も教えていないというなら、相手の前から消えてしまうのはそうむずかしくないでしょう。

犯罪者はターゲットを自分の手に落とすのに全身全霊をかけますが、一方で、利益を得られないことにはかまっていられない、警察がからんでくるのは怖い、という事情もかかえています。あなたを深追いはできないかもしれませんし、そもそもあなたに対してそこまでのこだわりを持っていないかもしれません。

闇バイトに個人情報を送ってしまった……そのときの安全策
  • 個人情報を送信したが、後になって「闇バイトではないか」と怖くなった
  • メッセージアプリで「荷物運び」の仕事があっせんされてきたが、自分が犯罪者になるのではと怖くなった
  • 相手にやめたいと伝えたら「個人情報は分かっている」「お前、逃がさないからな」などと脅迫するメッセージが届いた
  • オレオレ詐欺の「受け子・出し子」とみられる指示が送られてきて、従わないでいたら家族に知らない番号から着信があった

結論を言えば、闇バイトに応募してしまった人はすぐに警察へ相談しましょう。まだオレオレ詐欺などの実行行為に加担していない段階なら、署へ行く心のハードルも低いはずです。

脅迫やつきまといなどを受けている場合は警察へ

犯罪に遭ってしまったら迷わず警察へ!

警察へ行きましょう。犯罪者が最も恐れるのは警察です

闇バイトに加担してしまった人へ

とは言っても、家にいられないんだけど……という十代の方へ

最近ではDVや児童虐待などの認知度が上がってきて、支援や保護に取り組む機関も増えました守ってくれる人はいます「どうせあてにならない」と見限ってしまえば、せっかくの可能性を逃してしまいます。本当はいるんです! 手近なところでは、まず学校の先生に相談するのがいいでしょう。「自分はぶっちゃけグレてるから、先生は無理……」という人でも大丈夫。普段の学校生活うんぬんと虐待への対処はまったく別なので、思い切って真剣に話してみてください。気持ちは必ず伝わります。なんならこの文章を見せてもOK。公的機関の電話相談なんかもあります。「自分の親は世間的には地位もあるから、信じてもらえないかも……」という人も大丈夫。こういった問題に対処している組織等は、そういうケースを普段から扱っているので想定内です。そういう子が保護され助かったケースは多々あります。

ネットで知り合ったどこの誰かもわからない相手ではなく、実社会で日々こうした事案に対応している機関へ行きましょう。子ども側が先生などに直訴して児童相談所につないでもらい、保護につながったケースは多数報告されています