クラシック作編曲家 田丸和弥の実践・実体験・実験・音楽日記
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人気の合唱曲「海はなかった」のピアノ伴奏について、ポイント解説をしています。 伴奏者のみならず、歌い手さんも、伴奏がいまどういった役割をしているかを知るのは有用ですよ。

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海の詩「海はなかった」の伴奏について

人気の合唱曲「海はなかった」のピアノ伴奏について、ポイント解説をしています。 伴奏者のみならず、歌い手さんも、伴奏がいまどういった役割をしているかを知るのは有用ですよ。

海はなかったの伴奏について、ちらっと触れる機会があったので、書いてみます。もしも、 これから伴奏する という方がいらっしゃいましたら、参考にしてみてください。「いや、私はこうは思わない」でももちろん結構です。何かしら感じて自分なりの答えをもって臨むのが大切です。

「海の詩」とはこんな合唱曲

高度経済成長期の公害をテーマにした楽曲だといわれることがあるようです。 4曲目にはそう読み取れる箇所があり、1曲目にも4曲目ほどではありませんが、もしかしたら?という箇所があります。 その真偽は定かではありませんが、歌詞に陰鬱さがあるのは間違いありません。特に1曲目、4曲目。この2曲は歌詞から読み取れるイメージも近いのですが、海は「絶望」や「寂寞」、「くやしさ」、「過去への執着」の象徴として使われているように思います。

基本情報

1975年第42回 NHKコンクール 高校生の部の課題曲でした。後に4楽章追加し、全5楽章の組曲「海の詩」として、混声合唱、男声合唱曲として再編されました。

弾き方考察 ぺダリングの指示はない

ぺダリングの指示は1つもありません。これは 「 ペダルをつかわなくていい」 という意味ではなくて、 「ペダルは奏者の裁量に任されている」 と考えて良いでしょう。

各部解説 冒頭 不穏な感じを全面に 主部 あなどるなかれ気を付けるべきポイント多し
  1. テンポが変わりますので、指揮者の意向をとらえましょう。
  2. クレシェンド、デクレシェンドをちゃんとつけましょう。
  3. 最大音量がfであることに気をつけましょう。
  4. 休符を大事にしましょう。

休符は休みではなくて、 間の表現である ということに注意してください。

中間部 3連符はうねりの表現

中間部(というほど、明確に主部と分かれているわけではありませんが、便宜上分けます)から音形が3連符に、さらにagitato(急き立てるように)の指示がつきます。ここからは、音楽をどんどん前に進める必要があります。 決して、必要以上にテンポを速めるとか急ぐという意味ではありませんので、ご注意ください。 そして、前に進む力を作り出すのは伴奏の役割だという自覚を持って弾いてください。

また、そのうねりがどこで大きくなりちいさくなるのか?どこが頂点なのか?まず作戦を立てる必要があるでしょう。ほとんど音強の指定に従えって弾けば問題ないでしょう。1つ注意をするとしたら、45小節目です。44小節目にfで書かれており、45小節目はfのままなのですが、ここをfのまま「保つ」というのがとても大切です。というのも45小節頭の Dの音は倚音 であるためです。

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