第11回 歳差運動|北極星は少しずつ動いている?その理由を図で解説
第11回 歳差運動|北極星は少しずつ動いている?その理由を図で解説

第11回 歳差運動|北極星は少しずつ動いている?その理由を図で解説

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上でにべたように春分点の移動は1年でたった 50秒角です。約72年でやっと1度です。この発見は一人でできるものではありません。 専門の天文学者がいて、何百年も知識が継承されていなければなりません。 メソポタニアでは多くの王国が興亡を繰り返しており、バビロニア地方もいろいろな民族が王朝を開きましたが、どの王朝も常に前の王朝の文化や伝統を引き継ぎました。特に書記と呼ばれる知識階級は、代々身分を保証されていたようです。これは古代バビロニアに限らず一般的に言えることですが、科学研究にはパトロンが必要です。経済的な保証がなくては、一晩中星をながめて生活することなどできません。また、社会が天文学を必要とする理由も重要です。天文学の目的は占星術です。中世ヨーロッパでは、バビロニア人のことをカルデア人と呼んでいましたが、カルデア人とは天文学者、数学者、占星術師と同意語でした。王家はみな高級で占星術師を雇っていたのです。日本でも奈良時代に安倍晴明という占星術師の公家(公務員)がいました。 バビロニア時代の占星術は、国家の運命を占うものでとても重要な役職でした。

円一周 360度、“角度”の発明

さらに重要な要素は“記数法”です。現在の私たちは算用数字 0, 1. 2, …, 9 を使って数を自由に書き表すことができますが、ヨーロッパの人たちがこの記数法を目にするのは12世紀になってからで、習得するのにさらに長い月日を必要としました。私たちは言葉でものごとを考えますが、数学は記数法がなければ数の認識はとても難しいものだったと思います。バビロニア人は楔形文字を用いてほぼ現在に匹敵する記数法を考え出しました。 この記数法を用い天文学では円一周 360度の“角度”を発明しました。

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