感覚検査(触覚・痛覚・運動覚・位置覚・振動覚・二点識別覚テスト)を解説
感覚検査(触覚・痛覚・運動覚・位置覚・振動覚・二点識別覚テスト)を解説

感覚検査(触覚・痛覚・運動覚・位置覚・振動覚・二点識別覚テスト)を解説

この記事では、リハビリ(理学療法・作業療法)の評価の一つである『感覚検査(sensoryexamination)』について記載していく。感覚検査(知覚検査)の種類感覚検査(知覚検査)で評価する「感覚」には、以下の種類がある。・表在感覚(触覚・痛覚・温度覚)・深部感覚(位置覚・運動覚・振動覚)スポンサーリンク表在感覚の評価(触覚検査・痛覚検査)表在感覚の検査では、皮膚の感覚分布チャートを用いて分布範囲を記入していく(どこにも異常がない場合は分布図不要)※簡易人型の図を自分で書き、そこに異常分布のみ

体性感覚は表在感覚と深部感覚に分けられる。

深部感覚とは、身体の空間での位置に関係した感覚で、身体の各部位の位置関係を知る位置覚や、運動方向と速度を知る運動覚、身体に加わる抵抗を感じる圧覚振動覚があり、『 固有感覚 』とも呼ばれる。

これらの感覚の受容器は関節や筋・腱に存在しており、関節受容器として関節包にはルフィに終末・靭帯にはゴルジ腱器官、関節内にはパチニ小体や自由神経終末がみられ、筋・腱には筋紡錘や腱紡錘が存在する。

~『理学療法学事典』より引用~

DYJOC(動的関節制動訓練)は高齢者のバランス練習にも効果あり? 振動覚検査

振動覚検査で用いる器具:

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  • 測定は臥位や座位など安定した姿勢で行う。
  • C音叉(振動数128Hz)を用いて、振動刺激を感じるかどうか聴取し、さらに感じる程度(秒数)を測定する。
  • C音叉を叩いて振動させ、すぐに骨突出部(鎖骨・胸骨・膝蓋骨・肘頭・尺骨茎状突起・脛骨外杲など)のぴったりと当て、振動を感じるかどうか聴取する。 ※まず、振動覚が保たれやすい胸骨に当て、振動がわかるかどうか聴取する ※その後、脛骨外杲や尺骨茎状突起などの末梢部で振動覚がわかるかどうか聴取する。
  1. 対象者には「振動を感じたら、すぐに『はい』と言ってください。さらに振動を感じなくなったら再び『はいjと言ってください」と説明する。
  2. 対象者に目を閉じさせ、振動刺激を加え、振動がわからなければ、「振動覚消失」となる。
  3. 振動させていない音叉を当てた(振動刺激を与えない)ときの反応や、検査中に音叉に手を当てて振動を止めたときの反応も確認する。
  4. 次に、対象者が振動を感じてから、感じないと合図するまでの時間(秒)を測定し、胸骨部など振動覚が保たれやすい部位と比較する。

振動覚の判定基準+注意点:

  • 胸骨部などにおける測定時間(秒)と比較して検査部位の測定時間が短縮している場合や、検者がまだ振動を感じているにもかかわらず、対象者が「感じない」と合図した場合は鈍麻(振動覚低下)と判定する。
  • 片麻痩患者などでは左右差を測定する。 糖尿病性末梢神経障害では、振動覚の低下が病態の一指標となるため重要となる。
  • 一方で、下肢の振動覚は(上肢の振動覚と比べて)加齢変化が大きく、50歳以上の対象者の下肢では器質的障害がなくとも左右同様に低下していることがあるので注意する。 また、太っている対象者は痩せている対象者と比較して、器質的障害がなくとも低下している傾向にある点にも注意する。
二点識別覚検査

二点識別覚テストで用いる器具:

  • コンパス
  • ノギス(物の厚さや球・穴の直径を正確に測るための、補助尺つきの、ものさし)

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二点識別覚テストの方法:

  1. 初めは開眼で行い、十分識別できる2点に同時に刺激を加え、対象者に検査の内容 が理解できたかどうか確認する( 2点刺激は体の長軸に沿って行う。 そして、 2点で触れたと感じたときは「2」、1点で触れたと感じたときは「1」と答えてもらう )。
  2. 次に閉眼で同じように検査し、閉眼時の2点と感じた最少距離を測定します。
  3. 正しく2点を識別できていたら、2点間の距離を縮めていき、最少距離を測定する。

二点識別覚テストの注意点:

  • 少しでも時間的にずれがあると2点識別は容易になるので、2点は同時に刺激するように注意する。
  • また、2点刺激ばかりでなく1点刺激を交えてテストするようにする。

二点識別覚テストの正常値と判定基準:

  • 刺激部位の表在感覚がほぼ正常であるにもかかわらず、2点を識別できる最少距離が正常値よりも多い値であった(延長している)場合は、左右を比較する。
  • 1側では2点と識別できる最少距離がほぼ正常値であるにもかかわらず、他側の同じ部位で2点と識別できない場合や、2点と識別できる最少距離が正常値よりも多い値(延長している)場合は、2点識別覚に障害があると判断する。

二点識別覚テストの意義:

  • 手掌および足底では総合的な感覚機能の指標の一つとなり、運動制御とも関連が高いと言われている。
  • 末梢神経障害および中枢神経障害のいずれでも検出率の高い検査である。

感覚検査(知覚検査)の記載方法(レポートなど)

  • 表在感覚(非麻痺側下肢を10として記載) 足底:触覚6、痛覚7~8
  • 深部感覚(5回施行中の正答数を記載) 関節位置覚:母趾MP関節3/5 足関節4/5 受動運動覚:母趾MP関節3/5 足関節4/5
  • 表在感覚 左上下肢は軽度の痺れあり。下腹部に締め付けるような異常な感覚(絞扼感)あり。
  • 深部感覚 関節覚:左上下肢は中等度麻痺(3/5回)。 振動覚:左上下肢の近位部(肩・股関節)は正常、遠位部(手・足関節)は中等度鈍麻(5/10)。

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