視覚系(入力、情報処理、目と手の協調)の問題とビジョントレーニング
視覚系の問題の捉え方!視覚入力の問題、視覚情報の問題、目と手の協調、眼球運動の問題の評価方法は?日常生活での困難の現れ方は?見る力のチェックリストの使用方法は?リハビリアプローチは?わかさ生活ビジョントレーニングの活用方法は?複視や半盲の評価とリハビリは?視力障害への対処法は?空間関係の障害への対処は?
読んでいるとき,行や列を読み飛ばしたり,繰り返し読んだりする 形がよく似た文字を読み間違えることが多い 文の終わりを省略して読んだり,勝手に読みかえたりする 長い時間,集中して読むことができない 数字,かな文字,漢字の習得にとても時間がかかる 指で文字をたどりながら読む 表の縦や横の列を見誤る(百ます計算など) 近くの物を見る作業や本読みをするととても疲れる 近くの物を見る作業や読むことを避ける 黒板を写すのが苦手または遅い 宿題を終えるのにとても時間がかかる 鏡文字がある
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/45/5/45_360/_pdf
おりがみが苦手 ハサミを使った作業が苦手 (ビーズなど) ひもを穴に通すのが難しい 図形や絵を見て同じように書き写すことが苦手 目に見える位置で行う蝶々むすびがうまくできない 文章を書くと,文字が一列にそろわない 定規,分度器,コンパスを上手に使えない 図形の問題が苦手 積木やパズルをしたがらない 箸をうまく使えない ピアニカやリコーダーがうまく演奏できない 文字を書くと形が崩れる 目に見える位置の衣服のボタンのとめはずしが苦手
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/45/5/45_360/_pdf
ラケットやバットでボールを打つのが苦手 表やグラフを理解するのが苦手 方向感覚が悪い指さしたり,提示したりした物をすばやく見つけられない 目の前にある物をなかなか見つけられない 距離を判断するのが苦手(自分から壁までの距離など) ボールを受けるのが苦手 下りの階段や高い遊具への昇り降りを怖がる つまずいたり,物や人にぶつかったりすることが多い 授業中,課題を時間内に終わらせることができない 地図を見て理解するのが苦手(地図を読みとるのが苦手) 長い / 短い,大きい / 小さいを見比べて判断するのが難しい 定規などの目盛が読みにくい
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/45/5/45_360/_pdf
物を見るとき,必要以上に顔を近づける 物を見るとき,顔を傾ける 物を見るときに,しばしば目をこすったり,まばたきをしたりする 目を細めて物を見る 両方の目が同じ方向を見ていないことがある 晴れた日に外に出ると,とてもまぶしがる 片目をつぶって見る
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/45/5/45_360/_pdf
さらに詳しい解説を動画で確認 見る力に関するチェックリストの結果の解釈視覚機能(入力系)に対する問題とリハビリテーションアプローチ
目から入る情報の入力が困難になる原因目からの情報が入力されるには、まず目を構成する組織に問題がないことが必要になります。 ・レンズ ・網膜 ・瞳孔 などが構造的に問題がないことがポイントになります。
次に、視力の問題がないことも必要です。 ・近視 ・遠視 ・乱視 などが挙がります。
視覚入力の障害による日常生活上の困難さや症状の例・本や書類を見るときに疲れやすい ・文章を読むときに読み飛ばしがある ・表の縦横の列を見失う、見誤る ・近くの本や書類を見るのを避ける ・目だけで文章を追えない/指で文章を追いながら読む ・似ている字を読み間違う ・黒板やホワイトボード、スクリーンの文字を写して書くのが苦手 ・字の習得に時間が掛かる ・両目が同じ方向を向かない ・ものを見るときに目を細める ・ものを見るとき体の一部を傾ける ・ものを見るときに目をこすったりまばたきをする ・ものを見るとき、必要以上に顔が近い
視覚機能(入力系)に対するリハビリテーションアプローチ段階付けとして、 ・大きいボール→小さいボール ・正面でのキャッチ→左右上下斜め方向でのキャッチ ・ゆっくりの動き→早い動き などの段階付けの設定を行うことができます。
レベルを上げようとするならば、 ・卓球ラケットとボールを使って打ち合う ・バドミントンラケットを使用し、投げられたお手玉をそれの上に乗せる ・バドミントンをする などが考えられます。
さらに詳しい解説を動画で確認視覚情報処理の問題とリハビリテーションアプローチ
視覚情報処理が困難になる原因ハサミという対象物を考えた場合に、視覚情報となるのは、 ・ハサミの形 ・ハサミの色 ・ハサミの位置 ・ハサミの動き になります。
このような経路が障害されていると、 ・視知覚(感覚情報を経験や知識をもとにそれがどのようなものかを理解する) ・視覚認知(対称の意味や関係性を理解し、概念を構成する) に問題が生じる可能性があります。
視覚情報処理に関連する日常生活上の問題・指差したものを見つけることが苦手 ・ラケットやバットでボールを打つことが苦手 ・距離を目測するのが苦手 ・目の前のものを見つけることが苦手 ・階段昇降や高い場所が苦手 ・つまずいたり、人にぶつかったりする ・方向感覚が悪い ・定規の目盛りが読みにくい ・ボールを受けることが苦手 ・図形や絵の模写や模倣が苦手 ・文字を書くと形が崩れる(鏡文字含む) ・紐を結ぶことが苦手(蝶々結びなど)
視覚情報処理に対するリハビリテーションアプローチ さらに詳しい解説を動画で確認目と手の協調がうまくいかない(不器用)原因とリハビリテーションアプローチ
手と目の協調とは 手と目の協調の障害による日常生活の困難さの例・書字で形が崩れる ・積み木やパズルが苦手 ・箸操作が苦手 ・折り紙が苦手 ・ハサミをうまく使えない ・書字で斜めになる ・楽器演奏が苦手 ・紐通しが苦手 ・紐結びが苦手 ・ボタンの止め外しが苦手 ・定規などをうまく使えない
このような日常生活上の困難さがみられる場合、手と目の協調がうまくいっていない原因として、 ・視覚情報 ・前庭感覚情報 ・固有感覚情報 ・触覚情報
手と目の協調に対するリハビリテーションアプローチ さらに詳しい解説を動画で確認眼球運動訓練の方法!わかさ生活「ビジョントレーニング」を利用して!
眼筋と眼球運動 眼球運動のトレーニングこのビジョントレーニングの利用方法は以下の通りです。 ①椅子に座り、机の上で対象者の正中に用紙をセットする ②対象者は「1」〜「50」までの数字を見つけていく *眼球運動訓練として行う場合は、頭部の回旋は行わず、眼球運動のみで見つけさせる。
眼球運動トレーニングの種類半盲などで利用される眼球運動トレーニングの種類として、 ①見えない側への大まかな探索訓練(視覚性視野領域探索) ②見えない側に向かって大きく眼を動かす ③読みの改善を促すための細かな眼球運動 があるとされています。
さらに詳しい解説を動画で確認視野障害(半盲)のリハビリテーション
正常視野と視野障害の影響 半盲の特徴 半盲の回復 視野検査と半側空間無視との判別 さらに詳しい解説を動画で確認 半盲のアプローチ:サッケード運動による視野探索能力の改善訓練では、 ①見えない側への大まかな探索訓練(視覚性視野領域探索) ②見えない側に向かって大きく眼を動かす ③読みの改善を促すための細かな眼球運動 があります。
視覚探索改善への3つの段階として、 ①見えない視野への大きくて速いサッケード(振幅30〜40度) ②妨害物の中から標的物を組織的に走査する ③実際の活動場面での実践 があります。
さらに詳しい解説を動画で確認脳卒中による複視のリハビリテーション
複視の症状複視には、 ①水平方向の複視(外側/内側直筋あるいは両方に関係する外転/内転の障害) ②特定方向の固視で悪化する複視(ある方向の眼球運動の障害) ③遠方の対象物をみると悪化する複視(眼球外転運動や開散の障害) ④近くの対象物を見るとより悪化する複視(眼球内転運動や輻輳障害) のように現れる可能性があります。
眼筋の働き 評価 注視位置いつも時々全くない得点遠方前方まっすぐ630 上210 下420 右420 左420 読む420 どこでも110 もし上の項目が「いつも」であれば、それを取り除くことが可能であるか-1 複視の治療 さらに詳しい解説を動画で確認 複視のリハビリテーション さらに詳しい解説を動画で確認視空間・空間関係の障害とADL
視空間・空間関係の障害がみられる疾患 視空間知覚の障害が日常生活へ及ぼす影響①奥行き知覚(立体覚) 見えている光景から奥行きを把握し、その3次元的な理解を得る視覚系の過程 グラスに水をそそぐ、ボールを取る、縁石の昇降、調理で調理道具にリーチする、自動車の駐車などに奥行き知覚が必要です。 *主に両眼視ですが、単眼的手がかり(光と影、色、相対的な大きさ)にも依存しています。 *単眼視や斜視があると、奥行きの認識が困難になります。
②空間関係 対象物が空間のどこにあるかの視覚的な情報を処理し、解釈する能力です。 対象物同士、対象物と自己を関係付ける過程です。 自分の体に衣服の向きを合わせる、歯ブラシに歯磨き粉をつける、移乗で自分の体の向きを調整する、義歯や眼鏡を自分の体に合わせる、道順を見つける、計算をしながら屋内や屋外を歩くなどに空間関係の技能が必要です。 *この場合、観念性失行や運動性失行は含みません。
③左右判別 左右の概念を利用、応用する能力です。 個人の空間に関係した方向に従う(右足から先に出してください)、移動の際に左右の概念を利用する(◯◯を過ぎたら左に曲がってください)などに左右判別の技能が必要です。
④地誌的見当識 案内路の確認や経路確認をするための視空間と記憶技能を利用する能力です。 移動での行き方の探索、よく知った環境での移動、新規経路の学習などに地誌的見当識の技能が必要です。
⑤図と地の判別(背景から前景の判別) 背景の対象物から前景の対象物を区別する能力です。 白い机の上で白いナプキンを見つける、散らかった引き出しの中からはさみを見つける、単色のシャツの袖を見つける、混雑した部屋で人を見つける、階段を上る(ひとつの段の終わりの判別)などに図と地の判別の技能が必要になります。 *視力の低下などの視覚技能は含みません。
空間関係技能の評価 視空間・空間関係の障害とリハビリテーション・デモンストレーションを多用しない ・言語的説明に焦点を当てる ・空間に基づく説明を控える(上下左右、前後) ・視空間障害への洞察を高める、もしくは発展させる手がかりを用いる(例:シャツを前後反対に着ていれば、「本当に終わりましたか?」から始め、徐々に具体的な手がかりを出す) ・身体に方向付ける手がかりとなるものを与える(例:単色のTシャツよりも、体幹と袖の色が異なるTシャツを用いる) ・動作前に、空間を定位する方略を教える(例:前後を区別するラベルを用いる、シャツ前面の印刷の図柄を見つける、録音テープや文字を用いて順序を確認する) ・同じ空間内で練習できるように同じ向きで座って指導を行う ・対象物へのリーチには触覚を用いる(テーブル上に手を滑らせる) ・引き出しなどを整頓する ・対象物とそれを置く面を色分けする ・必要物品にラベル付けや色分けをする ・必要な道具がいつも同じところにあるようにする ・テーブルや台、階段の端に色付きテープを貼る ・空間での位置関係を理解しやすいようにする(例:冷蔵庫の取っ手やコンロのつまみに色付きテープを貼る) ・触覚情報を用いる(計量カップに液体を入れる前に注ぎ口を触れる) ・安全性のためにゆっくりと確認しながら動く ・棚に内容物のラベルを貼る
さらに詳しい解説を動画で確認視力障害がある方への生活に対する対処と配慮
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