ドラえもんをつくりたい 大澤正彦 ( おおさわまさひこ ) さんインタビュー
AI(エーアイ)研究者(けんきゅうしゃ) 大澤正彦(おおさわまさひこ)さん ドラえもんをつくりたい-。記憶(きおく)もないほど小(ちい...
ドラえもんをつくりたい-。 記憶 ( きおく ) もないほど 小 ( ちい ) さなころに 抱 ( いだ ) いた 夢 ( ゆめ ) を 追 ( お ) い 続 ( つづ ) ける AI ( エーアイ ) ( 人工 ( じんこう ) 知能 ( ちのう ) ) 研究 ( けんきゅう ) 者 ( しゃ ) 、 大澤 ( おおさわ ) 正彦 ( まさひこ ) さん(28)。 夢 ( ゆめ ) を 笑 ( わら ) われることもありましたが、 大学 ( だいがく ) で 出合 ( であ ) った「 研究 ( けんきゅう ) 」と「 仲間 ( なかま ) 」が、 目標 ( もくひょう ) に 向 ( む ) かう 大 ( おお ) きな 力 ( ちから ) になったそうです。( 聞 ( き ) き 手 ( て ) ・ 河原 ( かわはら ) 広明 ( ひろあき ) )
おおさわ・まさひこ 1993 年 ( ねん ) 生 ( う ) まれ、 東京 ( とうきょう ) 都 ( と ) 出身 ( しゅっしん ) 。 東京工業大学 ( とうきょうこうぎょうだいがく ) 付属 ( ふぞく ) 科学 ( かがく ) 技術 ( ぎじゅつ ) 高校 ( こうこう ) を 卒業 ( そつぎょう ) 後 ( ご ) 、 慶応大学 ( けいおうだいがく ) 理工学部 ( りこうがくぶ ) 、 同大学 ( どうだいがく ) 院 ( いん ) を 経 ( へ ) て、2020 年 ( ねん ) 4 月 ( がつ ) から 日本 ( にほん ) 大学 ( だいがく ) 文理学部 ( ぶんりがくぶ ) 助教 ( じょきょう ) 。20 年 ( ねん ) 12 月 ( がつ ) には 同 ( どう ) 学部 ( がくぶ ) に 新設 ( しんせつ ) された 次世代 ( じせだい ) 社会 ( しゃかい ) 研究 ( けんきゅう ) センターのセンター 長 ( ちょう ) に 就任 ( しゅうにん ) した。 博士 ( はかせ ) ( 工学 ( こうがく ) )。
-どんな 研究 ( けんきゅう ) を。
AI ( エーアイ ) の 中 ( なか ) でも、 特 ( とく ) に 人 ( ひと ) と 深 ( ふか ) くかかわる HAI ( エイチエーアイ ) (ヒューマン・エージェント・インタラクション)という 技術 ( ぎじゅつ ) です。 漫画 ( まんが ) 「ドラえもん」に 出 ( で ) てくるドラえもんに 似 ( に ) た 小型 ( こがた ) ロボ「ミニドラ」のようなロボットをつくる 研究 ( けんきゅう ) をしています。
-どうして HAI ( エイチエーアイ ) なのか。
賢 ( かしこ ) いロボットをつくるだけではドラえもんができないと 分 ( わ ) かってきたからです。 完璧 ( かんぺき ) なロボットは「 邪魔 ( じゃま ) 者 ( もの ) 」として、カメラを 手 ( て ) でふさがれるなど 人 ( ひと ) から「いじめ」を 受 ( う ) ける 可能 ( かのう ) 性 ( せい ) もあるのです。では、 例 ( たと ) えば「ごみを 自動 ( じどう ) で 拾 ( ひろ ) うロボット」を、ごみのそばでモゾモゾして 拾 ( ひろ ) えないように 設計 ( せっけい ) するとどうでしょうか。なんと 周 ( まわ ) りの 人 ( ひと ) がごみを 拾 ( ひろ ) って 捨 ( す ) ててくれるのです。このようにロボットと 人間 ( にんげん ) が 協力 ( きょうりょく ) して 問題 ( もんだい ) を 解決 ( かいけつ ) していく 技術 ( ぎじゅつ ) が HAI ( エイチエーアイ ) 。のび 太 ( た ) たち 人間 ( にんげん ) と 協力 ( きょうりょく ) するロボットのドラえもんにぴったりの 考 ( かんが ) え 方 ( かた ) なのです。
-これまでの 歩 ( あゆ ) みは。小学生 ( しょうがくせい ) のころにロボットをつくり 始 ( はじ ) めました。 高学年 ( こうがくねん ) から 電子 ( でんし ) 工作 ( こうさく ) 、 工業 ( こうぎょう ) 高校 ( こうこう ) でプログラミング、 大学 ( だいがく ) で AI ( エーアイ ) を 学 ( まな ) び、 今 ( いま ) は HAI ( エイチエーアイ ) 。 何 ( なに ) をつくればドラえもんができるのか、その 時点 ( じてん ) の 考 ( かんが ) えに 合 ( あ ) わせて 対象 ( たいしょう ) が 変 ( か ) わってきたように 思 ( おも ) います。すべてが 自分 ( じぶん ) の 蓄積 ( ちくせき ) となっています。
- 大人 ( おとな ) に 夢 ( ゆめ ) を 笑 ( わら ) われ、ドラえもんを 好 ( す ) きだったことすら 忘 ( わす ) れていた 時期 ( じき ) もあるとか。 再 ( ふたた ) び 夢 ( ゆめ ) に 向 ( む ) き 合 ( あ ) うきっかけは。
一 ( ひと ) つは 大学 ( だいがく ) で 研究 ( けんきゅう ) に 出合 ( であ ) ったこと。 夢 ( ゆめ ) を 語 ( かた ) るだけでは、 誰 ( だれ ) も 本気 ( ほんき ) にはしてくれない。でも、 研究 ( けんきゅう ) は「 今 ( いま ) 、 世 ( よ ) の 中 ( なか ) にないものを 生 ( う ) み 出 ( だ ) すための 論理 ( ろんり ) を 考 ( かんが ) えること」。 笑 ( わら ) われたときに「こう 考 ( かんが ) えたら、こうなるから、つくれるはずですよね」と 言 ( い ) い 返 ( かえ ) す 武器 ( ぶき ) になりました。 同 ( おな ) じ 時 ( じ ) 期 ( き ) に 本当 ( ほんとう ) に 信頼 ( しんらい ) できる 仲間 ( なかま ) に 出会 ( であ ) ったことも 大 ( おお ) きい。 自分 ( じぶん ) の 夢 ( ゆめ ) を 自然 ( しぜん ) に 認 ( みと ) めてもらえて、 胸 ( むね ) を 張 ( は ) って 語 ( かた ) れるようになりました。
-「なりたい 職業 ( しょくぎょう ) 」ってありましたか。なかったです。 小 ( ちい ) さいときはそれに 葛藤 ( かっとう ) していました。「ドラえもんをつくりたいだけなのに『 何 ( なに ) になりたいのか』と 言 ( い ) われても 分 ( わ ) からない」と。 大学 ( だいがく ) に 入 ( はい ) って 会社 ( かいしゃ ) 員 ( いん ) や 大学 ( だいがく ) 教員 ( きょういん ) 、 起業 ( きぎょう ) 家 ( か ) などを 検討 ( けんとう ) しましたが、それぞれの 環境 ( かんきょう ) や 制約 ( せいやく ) を 考 ( かんが ) えると 絶対 ( ぜったい ) にドラえもんはつくれないと 思 ( おも ) い、 次 ( つぎ ) に「どこで 何 ( なに ) を 変 ( か ) えればいいか」と 考 ( かんが ) えました。 今 ( いま ) 、 大学 ( だいがく ) 教員 ( きょういん ) として 教員 ( きょういん ) の 活動 ( かつどう ) の 仕方 ( しかた ) を 変 ( か ) えようとしています。「まだ 社会 ( しゃかい ) にない 職業 ( しょくぎょう ) 」を「 今 ( いま ) ある 職業 ( しょくぎょう ) 」の 進化 ( しんか ) 形 ( がた ) として 生 ( う ) み 出 ( だ ) すことにしました。だから 今 ( いま ) はドラえもんをつくるために「なりたい 職業 ( しょくぎょう ) をつくり 中 ( ちゅう ) 」です。
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