「終末期」をどう定義し判断していますか
「終末期」をどう定義し判断していますか

「終末期」をどう定義し判断していますか

「透析中止の選択肢」提示の是非を問う報道が続いている。批判的な声のなかに「若いからまだ終末期ではない」とあるのが気になり、医療現場における「終末期の定義」と「終末期の判断」がどう定められているか、終末期医療に関するガイドラインに探ってみた。

終末期にはがんの末期のように、予後が数日から長くとも2-3ヶ月と予測出来る場合、慢性疾患の急性増悪を繰り返し予後不良に陥る場合、脳血管疾患の後遺症や老衰など数ヶ月から数年にかけ死を迎える場合があります。 どのような状態が終末期かは、患者の状態を踏まえて、医療・ケアチームの適切かつ妥当な判断によるべき事柄です。 また、チームを形成する時間のない緊急時には、生命の尊重を基本として、 医師が医学的妥当性と適切性を基に判断するほかありませんが、その後、医療・ケアチームによって改めてそれ以後の適切な医療の検討がなされることになります。

(引用元:終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン 解説編

「終末期医療」から「人生の最終段階における医療・ケア」へと名称を変更した理由については、「最期まで個々の人の生き方(=人生)を尊重し、医療・ケアの提供について検討することが重要であるから」との説明が付記されています

「終末期」の定義として示された 3つの条件とは
  1. 複数の医師が客観的な情報を基に、治療により病気の回復が期待できないと判断すること
  2. 患者が意識や判断力を失った場合を除き、患者・家族・医師・看護師等の関係者が納得すること
  3. 患者・家族・医師・看護師等の関係者が死を予測し対応を考えること

なお、全日本病院協会(略称「全日病」)とは、民間病院を中心に、全国の病院の約4分の1に当たる約2,500の病院が加入している全国組織です。勤務先の病院がこの協会に加入しているかどうかはコチラで確認できます。

救急医療現場における 「終末期」の定義とその判断

これに対し日本救急医学会は2007(平成19)年11月、「救急医療を展開する場において遭遇する症例の終末期」との位置づけで、「救急医療における終末期医療に関する提言(ガイドライン)」*⁴をまとめ、公表しています。そこでは終末期の定義とその判断を次のように明記しています。

  1. 不可逆的な全能機能不全(脳死診断後や脳血流停止の確認なども含む)と診断された場合
  2. 生命が、新たに開始された人工的な装置に依存し、生命維持に必須な臓器の機能不全が不可逆的であり、移植などの代替手段もない場合
  3. その時点で行われている治療に加えてさらに行うべき治療方法がなく、現状の治療を継続しても数日以内に死亡することが予測される場合
  4. 悪性疾患や回復不能な疾病の末期であることが、積極的な治療の開始後に判明した場合
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